次世代の車のキーは、スマホか生体認証か?
車のキーは、いつまで車のキーという独立した存在であるのでしょうか。
こんな突拍子も無い話に驚かれる方も多いかもしれません。
しかし、「車のキー」と言う存在がなくなること自体、もうすぐそこにある現実かもしれません。
車のキーというのは、もう100年近く変わっていません。昔から自動車メーカーはメーカー独自のキーのデザインを採用してきました。
とくに高級車メーカーは、その車のキーを持っていることで車に乗っていない時もステータスを感じることができましたし、他の人へのアピールにもなっていました。
もちろん、電子キーが発達した現代においても自動車メーカー、特に欧州の高級車のメーカーはキーのデザインや操作性にこだわっていることに変わりはないのです。
現代において、手のひらに収まるコンピューターといっても良いほどの性能を持つスマートフォンには、指紋認証や顔認証といった生体認証を使った認証がかなり高い精度で実現が可能となりました。
スマートフォンのように一人に一台厳格な生体認証が可能なものを個人を特定する鍵として利用する試みが広がっています。
例えばオフィスへの出入りや、自宅の鍵などです。
もし、スマートフォンを拾われたとしても、生体認証をパスしなければ鍵として利用できないので、鍵を持っている人であれば全て正当な所有者と考える現在のシステムよりもセキュリティーはレベルは高くなるというわけです。
では、自動車のキーは今後どのように進化していくのでしょうか。
自動車のキーも変革の時期を迎えているようです。
たとえばカーシェアリングなどでは、不特定多数の人に車の台数分のキーを配るのは不可能です。
カーシェアリングでは、カードキーをかざすことによってその人がその時間に車を予約している時のみ車のドアロックが解錠されるシステムになっています。
また、北欧ではスマートフォンやICカードなどを使って車をシェアする試みや、車のトランクを配達員がICカードなどで開けて、荷物を入れておくことで宅配ボックスの代わりにするようなシステムが考えられています。
今後、車のキーはいままでの車のキーのように独立したものとして残っていくのかどうかわからないと考えます。
最新の車には多くのセンサーやカメラが搭載され、車に搭載されているコンピューターも高性能になっています。
多少のコストをかけさえすれば、車に搭載されたカメラを使った顔認証や指紋認証や音声認証などの生体認証をキーの代わりに使うことも可能になるのでしょう。
とはいえ、車のキーもしばらくは残るかもしれません。
最初は車のキーとスマートフォンや生体認証を併用した高級車が発売され、それが一般の車に広がっていくという流れが予想されます。
今後は、車の鍵を持っている必要はなく、あなたの生体データを車に登録すれば所有者だと車が認めてくれる日がやってくるかもしれません。